キッチンの不具合や老朽化に気づいたとき、「修理で済むのか、それとも交換すべきか」と悩む方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ガスコンロやシンクなど各部位の修理費用の目安から、交換を検討すべきタイミング、費用相場、DIYの可否まで詳しく解説します。
失敗しない判断のために、ぜひ参考にしてください。
1. キッチンの修理にかかる費用相場
キッチンは複数の設備から構成されており、修理が必要な箇所によって費用が大きく異なります。
ここでは、特に修理依頼が多い「ビルトインガスコンロ」「シンク」「ワークトップ」「レンジフード」の4つについて、それぞれの費用相場をご紹介します。
なお、記載している費用はあくまでも一般的な目安であり、実際の修理費用は故障の内容や設置状況によって大きく変わることを覚えておきましょう。
1-1. ガスコンロの修理
ビルトインガスコンロの修理費用は、一般的に1万5,000円〜4万円程度が相場です。
火がつかない、火力の調整ができない、センサーの不具合などが主な修理対象となります。
部品の交換が必要な場合は費用が上がる傾向があり、場合によっては買い替えを検討する方が経済的なケースもあります。
また、ガス機器は安全面への配慮が重要なため、専門業者による対応が必須です。
1-2. シンクの修理
シンクの修理には2万円〜6万円程度の費用がかかることが一般的です。
主な修理内容は、排水管の水漏れ、シンク周辺の腐食、シーリングの劣化などです。
トラブルを放置すると下地や床材にまで影響が及ぶため、早めの修理が求められます。
目に見えない部分が劣化しているケースも多く、現地調査を踏まえた上での見積もりが必要です。
1-3. ワークトップの修理
ワークトップの修理費用は、素材や損傷の程度によって幅がありますが、3万円〜8万円程度が目安です。
人工大理石やステンレス、メラミン素材など、それぞれの素材ごとに補修の難易度は異なります。
浅いキズや汚れは研磨や塗装で対応できますが、深いヒビ割れがある場合は部分的な交換が必要になることもあります。
ワークトップはキッチンの見た目や使い勝手に直結するため、状態に応じた適切な修理が重要です。
1-4. レンジフードの修理
レンジフードの修理費用は、1万5,000円〜4万円ほどが相場です。
修理対象となるのは、ファンの異音、吸引力の低下、スイッチの不具合、照明の点灯不良などです。
長期間メンテナンスがされていない場合は、モーターや基盤の交換が必要となり、費用がかさむ傾向にあります。
安全かつ快適に使い続けるためにも、修理か買い替えかの判断は専門業者に相談するようにしましょう。
2. キッチンの修理と交換どちらを選ぶべきか解説
キッチンに不具合が起きたとき、「修理すべきか」「交換すべきか」は多くの人が迷うポイントです。
判断の基準は、使用年数とトラブルの内容となります。
ここでは、購入からの年数に応じた適切な選択肢について解説していきましょう。
2-1. 購入から時間が経っていないなら修理で対応
キッチンの設置から数年以内であれば、基本的には修理での対応がおすすめです。
比較的新しい設備であれば、部品の在庫もあり、修理対応がスムーズなケースが多く見られます。
また、保証期間内であれば無償対応となる可能性もあります。
一部の不具合に対して高額な費用をかけて交換するのは、コスト面でも非効率です。
まずはメーカーや業者に状態を確認してもらい、修理可能かを判断しましょう。
2-2. 10年以上経っているなら交換がおすすめ
キッチンの設置から10年以上経過している場合は、修理よりも交換を検討するのが現実的です。
経年劣化により複数箇所で不具合が発生しやすく、修理を繰り返すことでかえって費用がかさむことがあります。
さらに、古い機種では必要な部品がすでに製造終了となっていることも多く、修理そのものが難しい場合もあるでしょう。
近年のキッチン設備は、ガスコンロの自動消火機能やレンジフードの省エネモーターなど、機能面でも大きく進化しています。
光熱費の節約にもつながるため、長期的には交換したほうが経済的かもしれません。
3. キッチンの交換にかかる費用の相場
キッチンを修理ではなく交換する場合、どの程度の費用がかかるのかを事前に把握しておくことが大切です。
費用は「本体価格」と「工事費」の合計で決まり、総額の相場は50〜100万円ほどです。
ここでは、それぞれの目安と具体的なケースを交えて解説します。
3-1. 本体費用の相場
キッチン本体の価格は、グレードや設備によって大きく異なります。
たとえば、賃貸住宅に多いシンプルなI型キッチンであれば20万〜40万円程度、食洗機や引き出し収納が充実したミドルグレードのL型キッチンなら50万〜80万円が相場です。
「子育て中で食器洗いの時間を短くしたいから、食洗機が欲しい」「天板は掃除しやすい人工大理石にしたい」といった希望を取り入れると、100万円を超えることもあります。
見た目のデザインだけでなく、生活スタイルに合った機能を基準に選ぶことが大切です。
3-2. 工事費用の相場
キッチン交換にかかる工事費は、一般的に20万〜50万円ほどが目安です。
古いキッチンの撤去や、新しいキッチンの設置、給排水・電気配線の工事が主な内容となります。
さらに、壁のタイルをパネルに変更したり、床の張り替えも行うと費用は上乗せされます。
「せっかくなので見た目も一新したい」という方は、トータルでの工事内容をしっかり確認したうえで見積もりを取りましょう。
4. キッチンの修理はDIYできる?
キッチンの修理はすべてを業者に任せる必要はなく、自分で対応できるケースもあります。
ただし、作業内容によっては危険や不具合の原因になるため、対応範囲を見極めることが大切です。
ここからは、DIYでできる修理と、業者に任せた方が良い修理を分けてご紹介します。
4-1. 修理可能な箇所
軽微な不具合であれば、自分で修理することも可能です。
たとえば、排水口のつまり取りや、シンク周りのコーキングの補修、キャビネットの取っ手交換などは、ホームセンターで道具がそろい、動画を参考に作業する人も増えています。
「水が流れにくくなった」「棚がガタつく」など、構造に関わらない部分であればDIYでも対応しやすいです。
まずは作業内容とリスクをよく確認したうえで、無理のない範囲で行いましょう。
4-2. 業者に任せた方が良い箇所
ガスや電気、水道に関わる作業は、必ず専門の業者に依頼しましょう。
たとえば、ビルトインガスコンロの設置には「ガス可とう管接続工事監督者」などの資格が必要で、法令で定められた施工基準を守る必要があります。
レンジフードの配線やブレーカーの扱いも電気工事士の資格が求められる場合があります。
誤った施工によって火災や漏水が発生するリスクもあるため、見えない部分の工事ほどプロに任せることが重要です。
そうすることで、費用はかかっても、安全で長く安心できる住まいづくりにつながります。
5. 施主支給ならお得にキッチンの交換が可能!
キッチンの交換費用を抑えたい方には、「施主支給」という選択肢があります。
施主支給とは、施主(依頼主)が自分でキッチン設備を購入し、工事のみを業者に依頼する方法です。
たとえば、ショールームや家電量販店で見たモデルをネットで探すと、同じ商品が数万円安く手に入ることもあります。
「このメーカーのこの色が欲しい」といったこだわりにも対応しやすく、理想のキッチンをお得に実現できるのが魅力です。
ただし、納期の管理や商品の搬入確認など、段取りは施主自身で行う必要があります。
住宅設備を取り扱う当店でも、安価で購入できるキッチンやパーツが揃っています。
ぜひチェックしてみてください!
まとめ
キッチンの修理や交換を検討する際は、「どこが壊れているのか」「設置から何年経っているのか」を基準に判断することが重要です。
部品が入手可能で軽度な不具合なら修理、耐用年数を過ぎている場合は交換が現実的な選択肢です。
費用の目安やDIYの可否、施主支給の活用なども知っておくことで、納得のいく判断ができるでしょう。
まずは信頼できる業者に相談し、自分のライフスタイルに合ったキッチン計画を立ててみてください。