キッチンの天板はワークトップと呼ばれ、使い勝手とデザイン性を左右する重要なパーツです。
だからこそ、「どの素材を選べばいいの?」「デザインや機能のバランスは?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、キッチンのワークトップの基本情報から選び方のポイント、素材ごとのメリット・デメリットまで徹底解説します。
理想のキッチンを作るための参考として、ぜひ最後までお読みください。
1.キッチンにおけるワークトップとは
ワークトップの選び方を考える前に、まずはキッチンにおけるワークトップの基本情報を押さえておきましょう。
ここでは、ワークトップの基礎知識と、必要とされる機能について紹介します。
基本的な知識をつければ、ワークトップ選びがグッと楽になりますよ。
1-1.ワークトップの基礎知識
キッチンの「ワークトップ」とは、食材の準備や調理作業などを行う天板部分のことを指します。
カウンターと呼ばれることもあり、コンロやシンクとひと続きになっている場合が多いです。
ワークトップ、コンロ、シンクの3点の配列を変えることでI型、L型といったキッチンレイアウトに変化をつけることもできます。
ワークトップ部分は、キッチンの中でも特に使用頻度が高いため、機能性が求められますし、面積も多く目立つパーツなのでデザイン性も重要です。
ワークトップは家事効率を左右するだけでなく、キッチン全体の雰囲気にも大きな影響を与えます。
そのため、選ぶ際は使いやすさのほか、耐久性や見た目にも考慮することが大切です。具体的には、高さやカラー、素材選びがカギとなります。
1-2.必要な機能
ワークトップにまず求められる機能は、日常的な使用に耐えるための耐久性です。
高温の鍋を置いたり、固くて重い食材を落としてしまったりするなど、ワークトップはさまざまな衝撃を受けるケースが多いものです。
そこで、耐熱性や耐水性に優れていることが重要となります。
また、汚れがつきにくく、掃除がしやすい表面加工が施されていると、日々の手入れが楽になります。
さまざまな機能を満たすワークトップを選ぶことで、キッチンの使い勝手は格段に向上します。長年使うパーツだからこそ、慎重に選びたいものですね。
2.ワークトップを選ぶときに見るべきポイント

キッチンのワークトップを選ぶ際には、高さ、カラー、素材といった要素が重要となります。
それぞれが日常の使いやすさやデザイン性に直結するため、事前にしっかりと検討しましょう。
続いて、それぞれのポイントについて具体的に解説します。
2-1.高さ
キッチンのワークトップの高さは、作業のしやすさに大きく影響します。
高さが合わないと、腰痛や肩こりの原因になることもあるため、使う人の身長に応じて適切な高さを設定することが大切です。
キッチンを使う人が複数いる場合は、一番長く使う人に高さを合わせるのが良いでしょう。
身長による使いやすい高さの目安は、以下の計算式から導くことができます。
使いやすい高さ(cm)=身長(cm)÷2+5(cm)
使いやすい高さを設定することで、キッチンで過ごす時間がより快適になるでしょう。
ただ、キッチンで履くスリッパの底の厚みによってもワークトップとのバランスが変わってくるため、選ぶ際はショールームで高さを確かめることがおすすめです。
2-2.カラー
キッチン全体の印象を決める上で、ワークトップのカラー選びはとても重要です。
特に、LDKが一体となっている間取りにおいては、部屋全体のイメージを左右します。
例えば、白やベージュ系の明るい色は清潔感があり、どのようなキッチンにもマッチします。
一方、黒やグレーといった落ち着いた色合いは、シックで高級感を演出したい場合に適していると言えるでしょう。
空間になじませるか、アクセントとして目立たせたいかによっても選ぶカラーは変わってきます。
ただし、汚れや傷が目立ちやすいカラーもあるため、素材や表面加工と合わせて慎重に選ぶ必要があります。
あなたの好みと実用性のバランスが取れるカラーを選びましょう。
2-3.素材
キッチンにおけるワークトップの素材は、機能性とデザイン性の両方を左右します。
例えば、ステンレスは耐久性や衛生面で優れており、飲食店の厨房でも広く使用されています。
一方、人工大理石は柔らかな印象と豊富なカラー展開が魅力です。
セラミックは高い耐熱性と傷つきにくさが特徴で、近年注目を集めている素材です。
素材によって価格やメンテナンスの手間が異なるため、それぞれの特性やメリット・デメリットをよく理解して選ぶことが大切です。
特に、常に清潔を保つことが求められるキッチンだからこそ、取り入れたいワークトップ素材に適した掃除の方法や使える洗剤・使えない洗剤はどれなのかは確認しておきたいですね。
3.素材別のメリットとデメリットを解説
キッチンのワークトップを選ぶ際には、素材の特性を理解することが重要です。ここでは、メジャーな3つの素材を挙げ、具体的な特徴を解説します。
- ステンレス
- 人工大理石
- セラミック
それぞれについて、見ていきましょう。
3-1.ステンレス
メリット | デメリット |
・耐熱性があり、水や油汚れに強い ・清掃が簡単で衛生的 |
傷がつきやすい |
ステンレスのメリットは、耐久性と衛生面での優秀さです。
耐熱性に優れているほか、水や油汚れにも強く、清掃が簡単なため、清潔を保ちやすいのが特徴と言えます。
そのため、飲食店のキッチンにも採用されることが多い素材です。
一方で、デメリットとしては、細かな傷がつきやすい点が挙げられます。
また、冷たく無機質な印象を与える場合があるため、デザイン性を重視する方や、ワークトップが目立つキッチンレイアウトには不向きと感じることもあるでしょう。
しかし、ステンレスのワークトップは他の素材と比べて安価な傾向にあり、メリットも多いため長く愛されています。
3-2.人工大理石
メリット | デメリット |
・カラーバリエーションが豊富 ・デザイン性に優れる |
耐熱性や硬度が低い |
人工大理石の大きな魅力は、デザイン性とカラーバリエーションの豊富さです。キッチン全体をおしゃれに仕上げたい方に人気の素材となっています。
また、手触りが柔らかく、温かみのある見た目も特徴です。軽い汚れであれば、簡単に拭き取ることができる点もメリットです。
デメリットとしては、耐熱性や硬度が低いことから、衝撃で欠けたり傷ついたりしやすいという点にも注意が必要です。
また、経年によって黄ばみが出る場合もあります。
ただ、最近はデメリット部分を改善した商品も出てきているので、人工大理石のワークトップを検討する方はショールームで相談するのがおすすめです。
3-3.セラミック
メリット | デメリット |
・耐久性が高い ・高級感のある印象 |
価格が高い |
包丁やフライパンにも使用されている素材であるセラミックは、耐熱性、対傷性、耐水性において優れた素材です。包丁の刃に触れても傷がつきにくいため、非常に耐久性が高いと言えます。
また、焼き物ならではの高級感のある仕上がりで、経年による変色もしないため、デザイン性にも優れていると言えるでしょう。
一方でデメリットは、他の素材と比べて価格が高めであるという点です。
しかし、使い勝手よく長持ちするワークトップを取り入れたい方や、高級感のあるキッチンを目指したい方にはセラミックのワークトップの検討をおすすめします。
4.ワークトップの交換はDIYでも可能?
キッチンのワークトップを交換する際、コスト削減のためにDIYを検討する方もいるでしょう。
しかし、実際には注意が必要な点も多く、準備や作業の難易度が高い場合もあります。
ここでは、ワークトップの交換について考えていきましょう。
4-1.高難易度だが可能
ワークトップの交換は、技術と専門知識があればDIYで行うことも可能です。
特に、寸法の測定や素材の選定が正確にできる方にとっては、コスト削減の面で大きなメリットがあります。
しかし、取り付けには専門の工具や複雑な作業、ガス・電気・水道に関する専門的な資格が必要です。
失敗すると追加コストが発生し、結局プロに交換してもらうよりも高くついてしまうというリスクもあります。
そもそも天板自体も重量のあるパーツで、耐久性を高めるための表面加工の手間もあるため、ワークトップの交換をDIYで行うことはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
そのため、DIYを検討する際は、慎重な計画や入念な準備が欠かせません。
4-2.施主支給を活用するとお得で楽
ワークトップの交換において、DIYが難しい場合でも、施主支給を活用することでコストを抑えられます。
施主支給とは、購入した設備を工務店や専門業者に取り付けてもらう方法のことです。
自分で素材や色を選ぶ自由度がありながら、取り付けはプロに任せるため、安心してワークトップ交換を進めることができます。
価格を抑えつつも高品質な仕上がりを求める方におすすめです。
施主支給を検討したい方は、ワークトップを扱うメーカーのショールームに相談してみましょう。
ショールームを活用することで理想のワークトップを探しやすいことはもちろん、お得な特典を受けられる場合もあります。
詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も合わせて読んでみてください。
まとめ
ワークトップの選定や交換は、キッチンの使いやすさとデザイン性を左右する重要な要素です。
素材ごとの特徴を理解し、あなたのライフスタイルや予算に合ったものを選ぶことがポイントとなります。
また、ワークトップの交換を検討する場合は、コスト削減ができるDIYと安心して進められる施主支給のどちらが適しているかを考え、ベストな方法を選択しましょう。
ぜひあなたも、お気に入りのワークトップを取り入れて理想のキッチンを実現してみてくださいね。