「システムバスとユニットバスって何が違うの?」とお思いの方、必見です。
結論から述べるとシステムバスとユニットバスはほとんど同じ意味で、違いはありません。
ただ、認識のされ方や意味合いの広まり方には差異があります。
本記事では本来の意味や認識が移り変わっていった経緯を詳しく解説します。
ユニットバスのメリット・デメリットについても触れているのでぜひ最後までご覧ください。
1.システムバスとユニットバスに違いはない
システムバスとユニットバスに大きな違いはなく、ほぼ同じ意味合いとなっています。
両者の意味合いを理解する上で重要なのは以下の2点です。
- どちらも部品を作って現場で組み立てる浴室
- 「ユニットバス=風呂トイレ一体型」ではない
各ポイントを理由や経緯も含めて解説します。
1-1.どちらも部品を作って現場で組み立てる浴室
システムバスとユニットバスの意味合いは同じです。
どちらも工場で浴室や扉、床などの部品を生産し、現場で組み上げる方式で作られる浴室を指します。
近年、ユニットバスの中でもカスタマイズできる要素が豊富で、高機能化が進んでおり「システムバス」と呼ばれはじめました。
「システム」という言葉が高機能や高級感といった印象を与えやすいため、従来の浴室と差別化する目的で使用される呼び方です。
1-2.「ユニットバス=風呂トイレ一体型」ではない
ユニットバスは元々「あらかじめ部品を生産し、現場で実際に組み上げる浴室」の意味で使われていました。
しかし、次第に同室内にトイレ、洗面台、バスタブが揃った「3点ユニットバス」の意味合いで使われるようになっていきます。
🗣️1964年の東京オリンピック時にホテルの建設ラッシュが発生し、1000室以上もの部屋を短期間で建設する必要がありました。この状況に対応するためにTOTOが開発したのがユニットバスです。それが3点ユニットバスだったこと、その後にマンション建設ラッシュがあったことが重なり「ユニットバス=風呂トイレ一体型」の認識が広まりました。 |
本来の意味を基準に考えると事前にパーツを工場で作らず、現場で施工した場合は3点揃っていても「ユニットバス」とは言えず「在来風呂」が正しい呼び方になります。
2.ユニットバスと在来浴室の違い
ユニットバスの他に「在来浴室」と呼ばれるタイプの浴室があります。
在来風呂を端的に説明すると「古い住宅で見かけるタイル貼りの浴室」です。
ユニットバスが普及してから建てられた住宅には在来浴室があまり使用されておらず、築年数が30年を超える家で多く見られます。
基本的にユニットバスの方がメリットが多いため、現在はユニットバスが95%近い割合です。
ただ、在来浴室は自分好みにオーダーメイドで浴室を作ることができるため、高級な注文住宅などでは一定の需要があります。
3.ユニットバスのメリット
在来浴室と比較した場合、ユニットバスのメリットと言えるのは以下の3点です。
- 短い時間で作ることができる
- 清掃しやすい
- 水漏れのリスクを減らせる
- 断熱性が高い
各メリットとその理由を知っていれば、自分にユニットバスが向いているかがわかります。
3-1.短い時間で作ることができる
ユニットバスは在来浴室と比較して短期間で施工が終わります。
在来浴室にする場合の施工が平均して2週間程度かかるのに対して、ユニットバスにする施工は2〜5日程度です。
在来浴室はサイズや素材が決まっていないため、パーツを作るところから始める必要があります。
パーツを作る作業にどうしても時間がかかるため、長めの施工期間が必要です。
一方で、ユニットバスは既に完成しているパーツを組み上げるため比較的短時間で施工できます。
施工にかかる時間が短いと、家のお風呂に入れない期間を減らせるのがメリットです。
3-2.清掃しやすい
多くのメーカーで石鹸のカスや水垢、皮脂などが付着しにくい素材を使用しています。
また、汚れが入り込みにくくするために壁同士の継ぎ目を無くしたり、でこぼこな箇所を減らしているメーカーも。
一方で、現場で作る在来浴室は継ぎ目が多くなってしまいがちなので、汚れが溜まりやすくなってしまいます。
そのため、日々の清掃を楽にしたい方にはユニットバスがおすすめです。
3-3.水漏れのリスクを減らせる
ユニットバスは工場で作られたパーツを現場で組み立てる特性上、床・壁・天井を一体化させやすく、水漏れのリスクを減らすことができます。
在来浴室の場合、タイルに継ぎ目ができてしまい水漏れすることも珍しくありません。
水漏れしてしまうと、床下の土台が腐りやすくなってしまったり、湿気を好むシロアリが寄り付きやすくなります。
上記のようなリスクを減らせるのはユニットバスのメリットと言えるでしょう。
3-4.断熱性が高い
パーツ間の隙間が生じないことで、断熱性が高くなるのもユニットバスのメリットです。
熱が逃げにくく、暖かい浴室を保つことができます。
在来浴室の場合、隙間が生じやすいのに加えて使用される素材がタイルなのもデメリットです。
冷たさを感じやすい素材なので冬場は特に寒さを感じやすくなります。
現在、在来浴室を使用していて寒さを感じている方にとって、ユニットバスの断熱性は大きな魅力になるでしょう。
4.ユニットバスのデメリット
良いところばかりなようにも感じるユニットバスですが、明確なデメリットもあります。
- サイズやデザインの自由度が低い
- 設備の後付けが難しい
これらのデメリットが大きく感じる場合は在来浴室の方が向いている可能性もあるので、事前に確認しておきましょう。
4-1.サイズやデザインの自由度が低い
ユニットバスは決められた規格の中からパーツを選ばなくてはいけないため、在来浴室と比べるとサイズの微調整が難しくなります。
そのため、サイズにこだわりがある場合は在来浴室を選ぶ必要があります。
この点はデザインに関しても同じで、あらかじめ用意されたデザインが好みでない場合は在来浴室として作らなくてはいけない点も覚えておきましょう。
具体的には檜風呂や猫足バスタブなどは規格外なので注意が必要です。
4-2.設備の後付けが難しい
ユニットバスは新しい設備を追加したり、交換したいと思っても行えない場合があります。
設備を追加するために天井や壁などを解体する大規模な工事となる場合があるため、欲しいオプションや設備は導入時に搭載しておきましょう。
また、後からつけたいと思ったパーツが大規模な工事を必要としない場合でも、パーツ自体が対応していないケースもあります。
5.施主支給ならお得にリフォームできる
施主支給とは、リフォームに必要なユニットバスは自分で購入し、設置や組み立てなどは業者に依頼する方法です。
リフォーム業者経由でユニットバスを買うよりもネットで比較してより安価なものを購入できますし、型落ちして安くなっている高性能なユニットバスが見つかるかもしれません。
そして、工事に関してはプロに全て任せられるので費用を抑えつつも、安心してリフォームをできるのが施主支給の魅力です。
弊社ではショールームで受け取ったプラン資料をお送りいただくと、モデルはそのままに格安でご提供するプランをご用意しております!
ぜひこの機会に施主支給でお得にユニットバスを導入しましょう!
まとめ
ユニットバスとシステムバスは、工場で製造した部品を現場で組み立てる浴室のことで、同じ意味です。
また、ユニットバスは風呂とトイレが一体型となったものと認識されていますが、実際にはそのような意味合いではないことを把握しておきましょう。
以前は多く採用されていた在来浴室と比較して、メリットが豊富なユニットバスは現在95%近い住宅で採用されています。
とはいえ、デメリットもあるので、どちらが自分に適しているかの判断にはぜひ本記事を参考にしてみてください。