システムキッチンの高さはどれが良い?後悔しない決め方をご紹介

システムキッチンの高さはどれが良い?後悔しない決め方をご紹介

高さの合わないシステムキッチンを使うのは、日々お料理をする人にとって大きなストレスになり得ます。

高すぎるシステムキッチンでは、野菜を切るだけでもかなりの力が必要ですし、逆に低すぎると今度は腰への負荷がかかります。

そのため、高さを合わせることは快適に料理をする上で重要なポイントです。

本記事ではシステムキッチンの高さにお悩みの方に向けて、自分に合う高さの選び方や、後悔しないための注意点を解説します。

高さが合わない場合のお手軽な対策も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事のポイント

・システムキッチンの高さは80cm・85cm・90cmの3パターンがある

・システムキッチンの高さを決める際は、キッチン周辺の高さも考慮すべき

・高さが合うと調理がしやすくなり、身体への負担が減る

・工夫して高さの調整もできるが、徹底的に行うならリフォームがベスト

 

1 システムキッチンの高さは3パターン:標準は85cm

システムキッチン 高さ 3パターン

システムキッチンの高さは80cm・85cm・90cmの3パターンがあります。

そのなかでも標準的な高さとされているのは85cmです。

ですが「とりあえず、85cmで良いか」と決めてしまうのは避けましょう。

安易に決めてしまうと後で後悔するかもしれません。

本章ではそれぞれの高さの特徴を解説します。

 

 1-1 高さ80cmのシステムキッチン

高さ 80cm システムキッチン

80cmは一般的に低めとされるシステムキッチンの高さです。

古いタイプのキッチンに用いられていた高さでもあります。

小柄な方やご年配の方が、調理や掃除、物の取り出しをスムーズに行える高さです。

 1956年ごろからシステムキッチンの前身である、ステンレスキッチンが流通し始めました。当時最も多かった高さが80cmだったため、ご年配の方は特に馴染みやすく感じられるかもしれません。

身長の目安としては150cmくらいの方に適しています。

一方で身長の高い方は身体をかがめて作業する必要があり、腰や背中に負担がかかるため注意が必要です。

 

 1-2 高さ85cmのシステムキッチン

高さ 85cm システムキッチン

85cmは標準的な高さのシステムキッチンで、最も多い高さとも言われています。

大体、野球で使うバットくらいの長さです。

高すぎず、低すぎないので夫婦間で身長差がある場合に、間を取る形で採用しやすい高さでもあります。

目安としては160cmくらいの方に合う高さで、身長の高い方でも少し足を広げるなど工夫すれば使いやすくなります。

 

 1-3 高さ90cmのシステムキッチン

高さ 90cm システムキッチン

90cmは高めのシステムキッチンです。

欧米のシステムキッチンに近い高さで、大柄な方に適しています。

具体的には170cm以上の方は高さを90cmにするのがおすすめです。

 欧米のキッチンが高いのは体格的な理由の他に、室内で靴を履く文化があったことも影響していると言われています。

 背が低い方にとっては、調理をする際に腕を上げたり、力を入れたりする必要があるため導入する際は慎重になりましょう。

 

2 【迷ったら】身長別でわかる自分に合う高さ

いろいろな高さの中から自分に合うキッチンを選ぶにあたって「結局どれが良いんだろう」と悩む方もいらっしゃるかもしれません。

そこでおすすめなのが、身長から適した高さをおおまかに算出する方法です。

加えて肘高も考慮することで、自分に適した高さがグッと分かりやすくなります。

 

2-1 身長別の適した高さ

身長を2で割って5cm足した数」が適切な高さの目安になります。

例えば160cmの人であれば「160cm÷2+5=85cm」なので85cmが、作業に適した高さです。

以下に身長別の推奨されるキッチンの高さをまとめています。

身長 推奨される高さ
150cm以下 80cm
155cm 82.5cm
160cm 85cm
165cm 87.5cm
170cm以上 90cm

82.5cmや87.5cmは規格にないサイズなので、80cm、85cmのキッチンの台倫足元部分を支える横木)を調節して高さを出します。

 

2-2 身長に加えて肘高も考慮するのがおすすめ

身長 肘高

 身長だけでなく肘高(肘の高さ)まで考慮すると、より正確に自分に適した高さになるでしょう。

というのも、調理や洗い物をする際は腕を動かして作業します。

動作の起点となる肘の位置は腕の長さによって変わるため、身長的には合っていても肘の高さに合っていないと使いづらさを感じるかもしれません。

肘高より10cmから15cm低いと使いやすいキッチンとされています。

 ◆肘高は「肘を直角に曲げた際の床から肘までの高さ」を指します。測定する場合は肘を曲げて直立し、床から肘までの高さをメジャーで測りましょう。

 

3 システムキッチンの高さを決める際の注意点 

高さを決める際は以下の5点に注意しましょう。

  • スリッパやマットの厚み
  • シンクの深さ
  • コンロの高さ
  • 引き出しの高さ
  • 同居人の身長

これらも含めて考慮することで、適切な高さをより選びやすくなります。

 

3-1 スリッパやマットの厚み

キッチンではスリッパを履いたり、マットを敷いたりする方も多いのではないでしょうか?

スリッパは一般的に1cmほどの厚みがあり、マットは0.5cmほどです。

商品によっては、さらに厚みがあることもあります。

実際に使用する高さが数cm変わると、使用感が大きく変わるかもしれません。

そのため、ショールームで確認する際には普段使っているスリッパやマットを持参し、同じ状態で試しましょう。

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3-2 シンクの深さ

シンク 注意点

シンクはシステムキッチンの天板より、さらに低くなることを考慮しておきましょう。

 シンクの深さは一般的に17cmから20cmです。

システムキッチン自体の高さを低めにしていると腰をかがめる必要があり、洗い物などの作業がしづらくなります。

かと言って、浅すぎると水はねしやすいのがデメリットです。

目安として「直立した状態で、指がシンクの底に届く高さ」が使いやすいシンクの深さとされています。

 

3-3 コンロの高さ

コンロ 高さ

ガスコンロは五徳(やかん、鍋を置く部分)の高さを考慮する必要があります。

 五徳は一般的に4cm程度の高さです。

高さのあるシステムキッチンだと、コンロで大きな鍋などを使う際に腕や肩の負担が増す可能性があります。

一方、IHコンロであれば、平坦なため高さを考慮する必要はありません。

ガスコンロで高さが合わない場合は、IHコンロの採用も視野に入れてみましょう。

 

3-4 引き出しの高さ

システムキッチン本体の引き出しがスムーズに開け閉めできるかも注意が必要です。

食器や調理器具を取り出すたびにかがむ必要があると、地味ながらも負荷がかかり、ストレスが溜まります。

頻繁に開け閉めする引き出しの取っ手を楽な体勢で掴めるか確認しておきましょう。

 

3-5 同居人の身長

自分以外にも同居している方がいる場合は、同居人の身長にも注意しておきましょう。

例えば自分が150cmの場合は80cmが適した高さになります。

ですが、同居人が170cmの場合、適した高さは90cmです。

このような場合は2つの選択肢があります。

  1. 頻繁に使う人物に合わせて高さを決める
  2. 両者の間を取る高さにする

全員が納得できるキッチンにするため、自分以外の身長も考慮しておきましょう。

 

4 システムキッチンの高さを合わせるメリット

システムキッチンの高さを合わせることでさまざまなメリットがあります。

単に便利なだけでなく、身体の不調を改善できるかもしれません、

本章で詳しく解説します。

4-1 調理がしやすくなる

高さを合わせることで調理が快適に行えます。

具体的には包丁を使う際、食器を洗う際の動きがスムーズになるのがメリットです。

高さが合わず「力を入れないと固い野菜が切れない」「洗い物をする際にかがまなくていけない」といった悩みがあるなら、高さを合わせてみることをおすすめします。

4-2 肩こり・腰痛対策になる

キッチンの高さを合わせることで肩こりや腰痛といった悩みが解決するかもしれません。

X(旧Twitter)ではこんな意見がありました。

上記のようなお悩みがあるなら、高さを合わせることで対策できるかもしれません。

正しい姿勢で身体に負荷をかけず、快適な状態で調理することができます。

自分に合った高さでストレスなく、キッチンを使えるようにしましょう。

 

5 今のシステムキッチンのまま高さを調整・変更する方法

高さを変えたいけど、大掛かりなのはちょっと…」とお思いの方向けに、既存のキッチンのまま高さを変える方法を解説します。

キッチンが高い場合と低い場合に分けているので、ご自身のお悩みに合わせてぜひ参考にしてください。

 

5-1 キッチンが高い場合

キッチン 高い

足りない高さが数センチ程度の場合はスリッパを履いたり、マットを重ねたりすることで高さを調整できます。

安価ですぐに試すことができるのも良い点です。

一方、大幅な調節が必要な場合は踏み台を用いて対策しましょう。

作業の度に上り下りする煩わしさはありますが、高さの問題は解決できます。

 

5-2 キッチンが低い場合

キッチン 低い

キッチンが低い場合の対策としては、切る作業ではコンロカバー、洗い物ではクッションを使う方法があります。

まず、コンロカバーはコンロの上に重ねて用いる台です。

コンロを使わない間、埃が被るのを防げる上にそのまま作業台としても使えます。

5cmから7cmほどの高さがあるので、台を使う作業に限りますが改善が見込めるでしょう。

そして洗い物をする場合はシンクにクッションを添えて、もたれかかることで腰にかかる負担を減らせます。

 洗い物専用の濡れても良い、ポリウレタンを使用したクッションもあるので腰痛にお悩みなら導入してみるのも良いでしょう。

 

6 万全の対策をするならリフォームがベスト

万全 対策 リフォーム

今のキッチンをそのまま使う対策はどうしても応急処置的なものになってしまいます。

例えば低いキッチンの対策としてコンロカバーで高さを出しても、その間火が使えません

高いキッチンの対策として、踏み台を設置しても上り下りが毎日発生します。

どの方法でもデメリットが生まれるため、完璧な対策とは言えません。

最も理想的なのはキッチンをリフォームして、ピッタリの高さにすることです。

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まとめ

システムキッチンの高さの決め方や注意点についてお話ししてきました。

80cm・85cm・90cmから高さを決めるにあたって、周辺の高さも考慮する必要があることは覚えておきましょう。

ご自身の身長、肘高、同居している方の体格なども把握しておきたいポイントです。

システムキッチンの高さでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。