システムキッチンの寿命は何年?耐用年数からリフォームのタイミングを考える

システムキッチンの寿命は何年?耐用年数からリフォームのタイミングを考える

  システムキッチンは寿命が近づくと老朽化し、使い勝手の悪さが目立ち始めます。

「そろそろリフォームが必要かな」と感じつつも、何を基準に判断すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、システムキッチン本体や設備ごとの寿命を解説し、リフォームを検討すべきタイミングや注意点について解説します。

本記事を読めばキッチンを安全かつ、快適に使うための知識を得られます。

寿命や老朽化のサインを理解し、快適なキッチンに近づけましょう。

 

1 システムキッチン本体の寿命は10~20年

システムキッチン本体の寿命は10年から20年です

国によって定められている法的な耐用年数は15年となっています。
出典:国税庁「耐用年数(建物/建物附属設備)」

10年から20年と幅がありますが、その理由は使用頻度やメンテナンス状況によって寿命が大きく変動するためです。

当然ながら毎日使用する家庭では、劣化が進みやすい傾向にありますし、メンテナンスを定期的に行っていると寿命は伸びます。

そのため、システムキッチン本体の寿命はご家庭によって大きく差が出てくる傾向があります。

また、本体の寿命が近づくと、天板やキャビネットなどに劣化の兆候が見え始めるでしょう。

 ⚠️主な症状
・ステンレス製の天板に取れないサビや汚れが増える
・人工大理石製の天板にヒビや熱による変色が増える
・キャビネットにガタつきや腐食が増える

これらの症状が現れた場合は寿命が近く、衛生面と安全面に問題が出てくるので修理や交換をおすすめします。

 🗣️20年近く使用したキッチンの場合、古い機器を修理して使うよりも新しいキッチンに交換した方がお得な場合もあります。また、古い機器の場合は修理に必要な部品が生産終了しているケースもあるので確認が必要です。

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2 キッチン設備ごとの寿命と注意すべき症状

システムキッチンは本体と別に各設備ごとにもそれぞれ寿命となる耐用年数があります。

寿命が近づくと、それぞれ特有の症状が出始めるのでこれらを早めに見つけたいところ。

そこで本章では、主要な設備の寿命と注意すべき劣化の兆候について解説します。

 

2-1 シンク

シンクの寿命は15年から20年ほどです。

シンクはキッチン設備の中でも、特に汚れが目立ちやすい場所でもあります。

サビや変色が増えたり、傷やひび割れが目立ち始めたら交換のタイミングです。

以下の表にシンクに用いられる素材の特徴と起きやすい症状をまとめています。

素材 特徴 起きやすい症状
ステンレス - 耐久性が高い
- 耐熱性が高い
- サビに強い
- お手入れが簡単
- 小さな傷がつきやすい
- もらいサビが生じることがある
人造大理石 - 傷がつきにくい
- 耐久性が高い
- 耐水性に優れている
- 紫外線で黄ばむ
- もらいサビ が生じることがある
- 重いものを落とすと割れる
ホーロー - 耐久性が高い
- お手入れが簡単
- 重いものを落とすと割れる
- 傷ついたところからサビることがある

また、排水の流れが悪くなったり、水漏れが発生した場合は特に注意しましょう。

シンクだけでなく、周囲の床材にも悪影響を与える可能性があるため、放置しないことが重要です。

 

2-2 ガスコンロ・IHコンロ

ガスコンロとIHコンロの寿命はともに10~15年程度です。

ガスコンロでは点火不良や火力の不安定さが、症状として現れてきます。

これらの症状は電池切れが原因となっていることも多いので、まずは電池交換をしてみましょう。

 🗣️ガスコンロには単1電池2つを用いるのがメジャーです。まれに単2電池を使う場合もあるので確認しておきましょう。

異臭や異音がする場合はガス漏れの可能性もあり、事故に繋がりかねないので特に注意が必要です。

 ⚠️各ガス会社は「ガス漏れ専用の通報ダイヤル」を用意しています。「契約しているガス会社名  ガス漏れ通報ダイヤル」で検索して表示される電話番号へ連絡しましょう。

一方、IHコンロでは加熱ムラや操作パネルの反応の悪さが兆候として現れます。

このような場合は吹きこぼれなどが原因で、IHコンロの内部が損傷しているかもしれません。

ガスコンロよりも発火の危険性は少ないものの、調理器具やシートなどが引火して火災になる事故は令和3年度の東京都内だけで36件発生しています。
出典:東京都「誤った使用方法によるIHクッキングヒーターの事故に注意!

IHコンロだからと放置せずに早めに対応しましょう。

 

2-3 レンジフード

調理で発生した匂いや煙を排出するレンジフードの寿命は、約10年となっています。

キッチンの中でも特に汚れやすく、お手入れが求められる設備です。

特に油汚れが溜まりやすく、手入れをしていないとモーター部分の劣化が進んでしまいます。

劣化が進むとファンが動かなくなってしまったり、それにより天井や壁の油汚れが悪化したりすることも。

キッチン内の換気を一手に担う設備なので、定期的な清掃を心がけましょう。

  

2-4 食洗機

食洗機の寿命は8年から10年程度です。

電源が入らないことや、洗浄機能の劣化、水漏れなどが主な症状として挙げられます。

なかでも、水漏れには特に注意が必要で床を痛めたり、ひどい場合には浸水することも。

マンションなどの集合住宅では下の階にまで被害が広がってしまうこともあるので、症状が見え始めたら早めに対処しましょう。

 

2-5 水栓・蛇口

水栓・蛇口は約10年が寿命の目安です。

主な症状はレバーの不具合蛇口のぐらつきが挙げられます。

水道水のミネラル成分やサビが原因でレバーが固くなってしまったり、ビスが緩んで蛇口本体がぐらついたりするのが主な原因です。

無理やりに使えてしまうこともありますが、寿命が近い場合は交換することをおすすめします。

 

3 キッチンリフォームを検討すべきタイミング

キッチンのリフォームを検討するべきタイミングは、大きく分けて以下の3つのタイミングです。

  1. 寿命で老朽化した
  2. 使い勝手の悪さを感じた
  3. 家族構成が変わった

適切なタイミングでリフォームすることで、キッチンの使い勝手を大幅に向上させることができます。

本章では、リフォームを検討すべきタイミングについて詳しく解説します。

 

3-1 寿命で老朽化した

キッチン本体・キッチン設備が寿命に近くなり、老朽化している場合はリフォームをおすすめします。

もちろん、老朽化の目立つ場所だけ交換すれば費用を抑えられますが、場合によっては新しいものに交換してしまった方が経済的なケースも。

老朽化している部分を放置していると機能面だけでなく、安全面も損なうため早めに対策することをおすすめします。

 

3-2 使い勝手の悪さを感じた

老朽化しているわけではないものの、使い勝手の悪さを感じた場合にもリフォームを検討してみましょう。

例えば収納が不足していたり、作業スペースが狭かったり、キッチンの高さが合わないといったお悩みはリフォームで解決できます

また、最新の機能や設備を搭載したより便利なモデルのキッチンにするため、リフォームするのもよくあるケースです。

 

3-3 家族構成が変わった

家族構成が変わるとキッチンに必要な機能も変わります。

例えば家族が増えて必要な食器の量が増えれば、収納がさらに必要です。

また、小さなお子様がいる場合にはリビング向きの対面式キッチンにすれば、調理中も様子を確認することができます。

キッチンの配置次第で今の家族構成に合った形にできるため、このタイミングでキッチンのリフォームを検討してみるのも良いでしょう。

 

4 新しいシステムキッチンを選ぶ流れ

システムキッチンを選ぶ際は以下の流れで進めていきましょう。

もちろん、必ずしもこの順番で進める必要はありません。

ですが、選び方で迷っているなら上記の順番で決めていくことをおすすめします。

その理由は、大枠から決めて絞り込んでいくことで「調べてみると希望のグレードに機能がなかった」「動線が考慮できていなくて使いづらかった」などの失敗を避けやすくなるからです。

各ステップの詳しい手順はこちらの記事で解説しています。

システムキッチンの選び方|基本の4ステップを紹介

 

5 リフォームのよくある疑問を解消!

キッチンリフォームを検討する際、多くの方が抱える疑問点について解説します。

部分リフォームと全面リフォームの違いや、費用を抑えるコツなど、知っておくと役立つ情報をまとめました。

これからリフォームを始める方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

5-1 部分リフォームと全面リフォーム、どちらが良い?

キッチンリフォームには、部分的に行う方法と全面的に行う方法があります。

それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
部分リフォーム ・費用を抑えられる
・工期が短い
・大きな間取りの変更などはできない
・リフォームしていない箇所との際が目立つ
全面リフォーム ・キッチン全体を一新できる
・間取りを変えることができる
・機能性が大きく上がる
・高額な費用がかかる

部分リフォームではコンロやシンクなど、特定の箇所のみをリフォームします。

最大のメリットは費用を抑えられることです。

キッチン全面をリフォームする場合の相場は60万円から80万円ほどですが、部分リフォームであれば、20万円未満で抑えられることも珍しくありません。

そのため、ピンポイントでリフォームする箇所が決まっているのであれば部分リフォームがおすすめです。

ただ、複数箇所リフォームするのであればキッチンごと交換した方が、長期的に見ると経済的かもしれません。

2箇所程度なら部分リフォームの方が安いかもしれませんが、3箇所以上となると全面リフォームと大差ない金額になってきます。

また、全面リフォームでは機能面が大幅に向上するのはもちろんのこと、間取りを変えたりとキッチン全体を一新することができるので、今後長期間に渡っての使用も見込めます。

短いスパンで何度も部分リフォームを行うよりも、まとめてしまった方がお得なこともあるのでどちらが適しているかを見極めて選択しましょう。

 

5-2 リフォーム費用はどうすれば抑えられる?

キッチンの費用を抑えたい場合には以下の2点を意識しましょう。

  1. キッチンの位置は変えない
  2. キッチン本体の価格を抑える

まず、キッチンの位置を変更するとそれだけで、床の修繕費や電気水道の工事が発生し費用が大きくかかってきます。

そのため、費用を抑えたい場合は既存の位置に新しいキッチンを置くのがおすすめです。

次にキッチン本体の価格を抑えることを意識しましょう。

多くのメーカーが大体3つのグレードにわけてキッチンを販売しています。

そのため、価格を抑えたい場合にはグレードを落とすことも検討してみましょう。

また、以下のおすすめキッチン比較表では費用面まで考慮した当社イチオシのシステムキッチンをご紹介しております。

最安16万円台から人気モデルをご紹介しているので、お手頃で高性能な人気のキッチンをお探しの方はぜひご活用ください。

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まとめ 

システムキッチンは本体や設備ごとに寿命が異なるので、それぞれに合った適切なメンテナンスや交換が重要です。

天板やシンク、コンロなどには劣化症状が現れやすく、早めの対応が安全に繋がります。

また、リフォームを検討する際は老朽化や使い勝手の悪さ、家族構成の変化といったタイミングで、部分リフォームと全面リフォームのどちらにするかを考えてみることをおすすめします。

費用を抑える工夫をしながら、自分に合った最適なキッチン環境を実現しましょう。