キッチンリフォームは、家族全員が快適に過ごすために重要です。
適切な広さや機能性、デザインを考えることで、理想的なキッチンを手に入れることができます。
しかし、「作業スペースが狭い」「設備の選択を間違えた」「リビングが狭くなった」など、後悔してしまうケースも少なくありません。
そこでこの記事では、キッチンリフォームでよくある失敗例や、リフォームを成功させるコツについて詳しく解説します。
リフォーム計画の参考に、ぜひ最後までお読みください。
1. キッチンの機能に関する失敗例
キッチンの機能に関する失敗例として主に挙げられるのは、以下の3点です。
- キッチンパネルをマグネットにしておけば良かった
- 不要な設備を付けてしまった
- 吊り戸棚を両開きにしておけば良かった
どの例もキッチンの使いやすさを左右する重要な要素となるので、リフォームの計画段階で検討したいですね。
それぞれについて、詳しく解説していきましょう。
1-1. キッチンパネルをマグネットにしておけば良かった
キッチンの機能に関する失敗例としてまず挙げられるのは、「キッチンパネルをマグネットにしておけば良かった」という後悔です。
マグネット対応パネルを使用すれば、収納グッズやメモなどを自由に貼り付けられるため、スペースの有効活用ができます。
しかし、施工時にコストを抑えるために通常のパネルを選ぶと、後からマグネットを活用することが難しくなってしまいます。
リフォーム時に長期的な使いやすさを考慮するならば、マグネット対応パネルの導入を検討することが重要です。
1-2. 不要な設備を付けてしまった
キッチンに取り入れる設備の選択も、慎重に行うべきポイントです。
例えば、あまり使用しない食洗機や使いづらいパントリーを設置した結果、予算がオーバーしてしまうケースもみられます。
リフォーム時には最新設備やグレードの高いオプションに惹かれがちですが、実際の使用頻度や家族のライフスタイルを考慮しなければ、後悔につながってしまいます。
キッチンリフォームにおいて全体の満足度を上げるには、不要な設備にかける予算を他の重要な部分に割り当てるのがおすすめです。
1-3. 吊り戸棚を両開きにしておけば良かった
吊り戸棚の開き方も、後悔しがちなポイントです。
片開きの吊り戸棚は、収納スペースが狭くなりがちで、効率的に収納を活用できない場合があります。
一方、両開きの吊り戸棚は左右どちらからでも開閉でき、動線を妨げずにアクセスできるため、使い勝手が良好です。
リフォームを計画する段階で、実際に吊り戸棚を使うシーンをイメージしてみましょう。
2. キッチンの広さに関する失敗
続いては、キッチンの広さに関しての失敗としてよくある例をご紹介します。
- 作業スペースが狭い
- 収納が開きにくい
- リビングが狭くなってしまった
キッチンのスペースは限られているからこそ、レイアウトや設備を工夫して有効活用していきたいものですね。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
2-1. 作業スペースが狭い
作業スペースの狭さは、キッチンリフォームでよくある失敗の一つです。
調理や食材の準備をするためには十分な作業スペースが必要ですが、洗い物の効率を考えてシンクを大きくした場合、ワークトップ部分が小さくなって調理の効率が落ちてしまったケースもあります。
また、複数人で料理をする家庭では狭さがストレスになることも考えられるでしょう。
この問題を避けるには、リフォーム前に実際の動線をシミュレーションし、作業台やシンク、コンロの配置に十分な広さを確保することが重要です。
2-2. 収納が開きにくい
収納スペースの使い勝手が悪いと、毎日の家事が不便になります。
特に、吊り戸棚が高すぎる場合、物の出し入れが難しくなり、使用頻度の高いアイテムが活用されなくなってしまいます。
また、通路幅が狭いために、収納を開くと動線に支障をきたしてしまうケースも見られます。
こうした失敗を防ぐには、収納の高さや配置を使う人の身長に合わせるとともに、通路幅は最低でも90センチ以上確保することを推奨します。
2-3. リビングが狭くなってしまった
キッチンリフォームによってリビングが狭くなるケースも後悔の原因となります。
特に、キッチンを広げすぎるとリビングやダイニングのスペースが圧迫され、家全体のバランスが崩れることがあります。
キッチンをリフォームしたために、今まではしっくりきていたリビングのインテリアが合わなくなって買い替えの必要が生じることにもなりかねません。
そうならないためには、家全体のレイアウトを考慮した上でキッチンの広さを計画することが重要です。
オープンキッチンにする場合でも、リビングやダイニングとの一体感を意識し、無駄なスペースを作らないよう心がけましょう。
3. キッチンの見た目に関する失敗例
面積が広く、インテリアとしても空間の雰囲気を左右するキッチンだからこそ、見た目に関する後悔は避けたいですよね。
よくあるのは、以下のような失敗例です。
- キッチン内が丸見えになってしまった
- 汚れの目立つ色を選んでしまった
- ワークトップの素材を人造大理石にすれば良かった
リフォームの検討段階でどのようなことに注意するべきか、それぞれ解説していきましょう。
3-1. キッチン内が丸見えになってしまった
キッチンが丸見えになるレイアウトは、生活感を隠したい人にとって大きな後悔の原因となります。
特にオープンキッチンの場合、来客時などに料理中の散らかった様子や収納できなかったキッチングッズが目立ってしまうこともあるでしょう。
このような状況を避けるには、カウンターを設けて視線を遮る工夫や、背面収納を活用して物が散らからない設計を意識することが大切です。
また、パーテーションやカーテンを設置することで、プライバシーを保ちながら生活感も隠せます。
3-2. 汚れの目立つ色を選んでしまった
キッチンの色選びで汚れの目立つ色を選ぶと、掃除を頻繁にしなければ見た目が悪くなることがあります。
例えばワークトップにおいて、白色系は油汚れやシミが目立ちやすく、黒色系はホコリや指紋が目立つ傾向があります。
これを防ぐには、中間色や模様のある素材を選ぶことが効果的です。
また、耐久性の高い素材や、汚れが付きにくいコーティングが施された製品を選ぶことで、日常のメンテナンスの負担を軽減できます。
また、ショールームで見て気に入った色でも、自宅の照明の下では見え方が異なることも覚えておきましょう。
3-3.ワークトップの素材を人造大理石にすれば良かった
キッチンリフォームにおいて、見た目や機能性を重視しなかったために、ワークトップの素材選びを失敗するケースも多く見られます。
特に、安価なステンレスを選んだケースでは、「人造大理石を選んでおけばステンレスよりもおしゃれになったのに」と後悔する例があります。
人造大理石は見た目が美しく、軽い汚れであれば拭き取ることで簡単に落とせるため、おしゃれさと実用性を兼ね備えた素材として人気です。
ただ、耐熱性の低さや、経年によって黄ばみが生まれる可能性があるというデメリットもあります。
人造大理石を選んだケースでは、「掃除しやすいステンレスにすれば良かった」と後悔する例もあります。
ワークトップの素材は、使う人のライフスタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。
4. キッチンの使い勝手に関する失敗例
キッチンは、家の中でも長い時間滞在する場所であるという方も多いのではないでしょうか。
せっかくリフォームするのであれば、使い勝手も考慮したいものです。
ここでは、キッチンの使い勝手に関する失敗例をご紹介します。
- 高さが合わない
- コンセントが足りない
- ゴミ箱の位置を考えていなかった
一つずつ詳しく見ていきましょう。
4-1. 高さが合わない
キッチンの高さが体に合っていないと、調理中に腰や肩へ負担がかかり、長時間の作業が辛くなります。
どんなに使い心地が良くても、高さが合っていないことが原因で、使うたびにストレスが溜まってしまうかもしれません。
最適な高さの基準は、「身長の約半分+5cm程度」といわれています。
キッチンを使う人が複数いる場合は、長時間使う人に高さを合わせるのが良いでしょう。
また、キッチンで履くスリッパの底の厚みによっても最適な高さは変わります。
リフォームの際は、事前にショールームで使用感を確かめましょう。
4-2. コンセントが足りない
コンセントの数が不足していると、家電の使用が制限され、不便さを感じやすくなります。
特に、電子レンジやミキサー、コーヒーメーカーなど、日常的に使う家電の多い家庭では、複数のコンセントが必要です。
また、位置が不適切だと、延長コードを使う必要が出てしまい、見た目や安全性にも影響します。
こうした失敗を防ぐには、必要な家電の種類や使用場所をあらかじめ確認し、適切な数と位置にコンセントを配置するように計画しましょう。
4-3. ゴミ箱の位置を考えていなかった
ゴミ箱の配置を考慮しないと、調理中や片付けの際に不便さを感じる原因となります。
適切な場所が確保できないと、キッチンが狭く感じたり、ゴミ箱が動線の邪魔になったりするのです。
ゴミ箱の位置によっては、リビング全体ににおいが充満してしまうこともあるでしょう。
そうならないためには、キッチンの設計段階でゴミ箱を置くスペースを確保することが大切です。
例えば、シンクの近くや収納の一部をゴミ箱用のスペースにすることで、調理中のゴミ捨てがスムーズになります。
また、地域によってはゴミの分別が細かく、ゴミ箱を複数配置しなければならないケースもあるでしょう。
キッチンを使う人にとって効率的な動線や、お住まいの地域のゴミ分別に合わせたゴミ箱の配置が後悔を減らすポイントとなります。
5. キッチンリフォームで成功するためのポイント
キッチンリフォームの失敗例についてご紹介してきました。
ここからは、キッチンリフォームを成功させるためにはどうすれば良いのかを見ていきましょう。
5-1. リフォームで叶えたいことの優先順位を明確にする
キッチンリフォームを成功させるには、叶えたいことの優先順位を明確にするのが重要です。
例えば、作業効率を上げたいのか、デザイン性を重視したいのかによって、必要な設備や配置が変わります。
目的が曖昧なまま進めると、不要な設備を導入して予算を浪費する可能性があります。
家族全員で希望をリストアップし、優先順位をつけておくことで、無駄や後悔のないリフォームをする準備ができるでしょう。
5-2. 実際にショールームで確認する
リフォームを計画する際は、ショールームを訪れて実物を確認することが大切です。
カタログやネットの情報だけでは、素材の質感や設備のサイズ感が分かりにくいため、思った以上に使い勝手が悪い場合もあります。
特に、シンクやコンロの高さ、収納の位置などは、実際に使用する場面を想定して確認しましょう。
また、コストを抑えながらおしゃれなキッチンの導入を実現する方法として、施主支給が注目されています。
施主支給とは、リフォームに必要な設備や素材を施主である自分が購入し、施工業者に設置を依頼する方法です。
自分で設備を選べる自由度がありながら、工事をプロに任せる安心感もあることが施主支給の大きなメリットといえるでしょう。
施主支給を検討する場合は、導入したい設備が設置できそうか、アフターサポートは充実しているかについて事前に施工業者と確認することが大切です。
詳しく知りたい方は、ぜひこちらも併せて読んでみてくださいね。
まとめ
キッチンリフォームで失敗を防ぐには、ありがちな失敗例を計画段階で知り、丁寧に事前準備をすることが欠かせません。
叶えたい目的の優先順位を明確にし、ショールームで実物を確認することで、後悔の少ない理想のキッチンを実現できます。
また、施主支給を活用してコストを抑えながらおしゃれなキッチンにリフォームすることも可能です。
ぜひこの記事を参考にして、キッチンリフォームを満足のいくものにしてください。