L型キッチンのサイズ早見表!最小クラス1,800×1,650mmと必要スペース

L型キッチンのサイズ早見表!最小クラス1,800×1,650mmと必要スペース

カタログに「180×165」と書かれたL型キッチンは、壁の内寸が180cm×165cmちょうどの部屋には収まりません。

商品名につく呼び寸法と、施工に実際へ必要な寸法は別物だからです。

隙間調整材の余白や通路、冷蔵庫の置き場まで足して、初めて「入るかどうか」を判断できます。

まずは早見表で全体像をつかみ、自宅の実測値に当てはめていきましょう。

1. L型キッチンのサイズ早見表:最小・標準・ゆとり

1. L型キッチンのサイズ早見表:最小・標準・ゆとり

L型キッチンのサイズは、最小(1,800×1,650mm)・標準(2,100〜2,400mm級)・ゆとり(2,550mm級以上)の3区分で整理すると選びやすくなります。

この区分は主要メーカーの現行対応寸法を参考にした本記事独自の便宜的な分類であり、メーカー共通の基準ではありません。

まず2辺の読み方から確認し、区分ごとの寸法を表で見ていきます。

関連記事:L型システムキッチンの特徴と選び方

1−1. L型の「シンク側×コンロ側」の読み方とコーナーの数え方

L型の寸法は、シンク側の端からコーナーまでと、コンロ側の端から同じコーナーまでの2か所に分けて表します。

位置関係を表にすると次の通りです。

寸法 測る範囲
シンク側 1,800mm シンク側の端から、コーナーの外側の角まで
コンロ側 1,650mm コンロ側の端から、同じコーナーの外側の角まで
コーナー部 両方の寸法に含まれる(2辺で共有)

2辺は同じコーナーを共有しているため、2辺を足して「一直線で345cm必要」と考えるのは重複計上の誤りです。

なお「コーナーを含めない表記のメーカーがある」という説は、本記事で確認した範囲(LIXIL・TOTO・クリナップ・パナソニック・タカラスタンダードの公開資料、2026年8月確認分)では確認できませんでした。

参考:L型キッチンの間口を測る方法(リフォーム評価ナビ)

1−2. 最小・標準・ゆとりサイズの比較表

3区分の寸法と対応例は次の通りです(2026年8月時点の各社公開資料に基づきます)。

「標準」は業界共通の規格名ではなく、複数メーカーの公開プランに共通して見られる寸法帯を便宜上そう分類したものです。

本記事での区分 シンク側×コンロ側×奥行 対応シリーズの例 参照元
最小 1,800×1,650×650mm TOTOミッテ、LIXILリシェル(壁付)の下限クラス(掲載奥行はいずれも650mm) TOTO公式(ミッテ)LIXIL公式(リシェル2026年カタログ)
標準 2,100〜2,400×1,650〜1,800×650mm パナソニックのプラン資料はA1,800〜2,700×B1,650・1,800×C650mm パナソニック公式(住まいプラン資料)
ゆとり 2,550×1,800×650mm以上 クリナップSTEDIAはシンク側最大270cmまで対応 クリナップ公式(サイズ解説)

奥行600mmの設定はクリナップSTEDIAなど一部にあり、対応シリーズとプランは個別確認が必要です。

同じ「最小」区分でも、シリーズにより選べる設備が変わる点は2章で解説します。

参考:L型キッチンの辺ごとの寸法例(パナソニック)

1−3. 奥行600mm・650mmの違いと選び方

奥行の50mm差は、作業台の広さと通路幅の両方に効きます。

日本建築学会掲載の論文(2011年)では、室内通路幅と歩きやすさの関係が分析されており、その基礎となった1992年の先行実験は健常成人男女各27名・計54名を対象に行われています。

通路が80cm前後しか取れない部屋では、奥行600mmを選んで通路側に50mm返す判断が現実的です。

逆に室内奥行へ余裕があるなら、水切りかごや家電を置ける650mmが有利になります。

関連記事:キッチンの平均的な奥行きは600・650?後悔しない決め方まで解説

参考:L型キッチンの奥行とサイズ例(クリナップ)/室内通路幅と歩行しやすさの実験(日本建築学会)

1−4. 身長に合うワークトップ高さの計算方法

ワークトップ(天板)の高さは「身長÷2+5cm」が目安で、身長160cmなら85cmです。

ただしスリッパの使用や個人差で適正な高さは変わるため、各社ともショールームでの確認を案内しています。

目安式で候補を出したら、普段の履物を持参して調理姿勢を再現し、最終決定しましょう。

L型は2辺とも同じ高さになるため、洗い物と加熱調理のどちらを優先するかも判断材料です。

参考:身長に合うキッチン高さの選び方(LIXIL)

2. コンパクトなL型キッチンが成立する最小条件

2. コンパクトなL型キッチンが成立する最小条件

コンパクトなL型キッチンでは、最小サイズの寸法確認だけでなく設備仕様の制限確認が欠かせません。

同じ1,800×1,650mmでも、シリーズによって選べるシンク・食洗機・収納が変わるためです。

設備制限・作業スペース・防火条件・仕様の切り替わりの4点を順に見ていきます。

2−1. 1,800×1,650mmで入る設備・制限される設備

1,800×1,650mmでも、シンク・コンロ・基本収納は成立します。

ただし制限の内容はメーカー・シリーズごとに異なるため、次のように分けて確かめましょう。

シリーズ 最小クラスで確認できること 要見積確認の点
TOTO ミッテ 1,800×1,650mmに対応 食洗機の可否はプラン図面で確認
TOTO ザ・クラッソ 小間口プランではシンク仕様が変わる場合あり 対象間口と選べるシンクは現行商品ガイドで確認
LIXIL リシェル(壁付) 180×165cmを掲載 食洗機・コンロ幅の組み合わせはプラン番号単位で確認
クリナップ STEDIA シンク側180cmに対応 シリーズにより対応レイアウト・収納仕様が異なる

「最小サイズ対応」と書かれていても、希望の設備まで入るとは限りません

参考:コンパクトなL型の対応寸法(TOTO公式・ミッテ)/ザ・クラッソカタログ(2025年6月版)

2−2. シンクとコンロの間に確保したい作業スペース

シンクとコンロの間の調理スペースは、一般に約60〜90cmが目安とされています。

ただし必要な幅は、料理の量や使用する調理道具によって変わります。

自宅の机に60cm・75cm・90cmの幅をテープで再現し、普段使う道具を並べてみましょう。

自分に必要な作業幅を、購入前に具体的な数値で判定できます。

参考:キッチンの間取り・レイアウトの目安(LIXIL)/住宅用キッチン設備の調整寸法規格(ISO 3055:2021。注文製作品は適用外のため、最終確認は個別商品の図面で行います)

2−3. コンロ側を短くするときの防火・換気・コーナー条件

日本ガス石油機器工業会は、耐火構造以外の壁の近くにガスコンロを置く場合、壁から15cm以上離すよう案内しています。

離隔が取れない場合は指定の防熱板が必要で、必要距離は機種と壁の仕様により変わります。

またレンジフード(換気扇)の必要幅と壁・吊戸棚との離隔は、機種別の施工説明書で確認が必要です。

コンロ本体が納まっても、フードの設置条件で成立しないプランがあるためです。

参考:ガスコンロと壁の安全距離(日本ガス石油機器工業会)

2−4. 15cm短縮すると収納・食洗機・シンク仕様はどう変わる?

多くのシリーズは間口150mmピッチ(15cm刻み)を基本とし、間口に応じてシンクや収納の仕様が切り替わる場合があります。ただし10mm・1cm単位の調整や例外寸法を持つシリーズもあり、全製品共通の法則ではありません。

TOTOザ・クラッソのL型(シンク側)を例にすると、間口ごとの確認ポイントは次の通りです。

シンク側間口 シンク 食洗機
2,100mm 選べるシンクは現行商品ガイドで確認 プランにより設定
1,950mm 小間口でのシンク仕様を要確認 要見積確認
1,800mm 小間口でのシンク仕様を要確認 プラン図面で個別確認(5−5参照)

収納も単純ではありません。

クリナップの開発記事によると、L型コーナーの回転棚はデッドスペースや物の落下が残り、複雑な機構は幅を取るという両立しにくい関係にあります。

「コーナー分だけ収納が増える」と単純には評価できないわけです。

参考:シリーズ別のL型対応サイズと仕様(クリナップ)/クリナップのコーナー収納開発記事

3. L型キッチンに必要なスペースを室内寸法から計算する

3. L型キッチンに必要なスペースを室内寸法から計算する

本体寸法から考えるのではなく、部屋の寸法から逆算すると失敗が減ります。

判断の軸は「本体奥行・通路幅・背面設備の奥行」の3つの合計です。

計算式、人数別の通路幅、最狭幅の確認、配置別の比較の順に見ていきます。

3−1. 必要室内奥行は「本体+通路+背面設備」で求める

必要な室内奥行は「本体奥行+通路幅+背面設備の奥行」で計算します。

LIXILの解説記事の例では、本体65cm+通路90cm+背面収納65cmで約220cm、二人用通路120cmなら約250cmです。

このとき通路幅は壁芯間ではなく、戸棚や機器の最も突出した面から測ります。

参照:キッチンの有効幅員を測る基準(国土交通省掲載資料)/LIXILの通路幅と室内奥行の解説

3−2. 一人使用と二人使用で通路幅の判断基準を変える

LIXILは、単に通るだけなら80cm、引き出しを開けて作業する範囲は約90cm、二人使用は約120cmと使い分けています。

国土交通省資料の通路幅780mmは住宅内を「通過する」基準であり、調理作業の十分条件ではありません。

1−3で挙げた通路実験でも歩きやすい幅には個人差があり、80cm・120cmはあくまで設計目安で、保証値ではない点に注意しましょう。

関連記事:キッチンの通路幅は何cmが最適?後悔しない選び方と設計ポイントを徹底解説

参照:室内通路幅と歩行しやすさの実験(日本建築学会)

3−3. 家電・ごみ箱まで開いた状態で最狭幅を確認する

図面の通路幅ではなく、設備を開いた状態の「最狭幅」で判断します。

  1. 冷蔵庫の扉を90度開いた先端までを測る
  2. 食洗機・引き出しを全開にした先端までを測る
  3. ごみ箱、炊飯器のスライド台、電子レンジ扉も開いた外形で測る
  4. 最も狭くなった箇所を通路幅として評価する

関連記事:カップボード・食器棚奥行きを比較|45cmと60〜65cmはどちらが良い?

参照:最突出面から通路幅を測る考え方(国土交通省掲載資料)

3−4. 壁付けL型と対面L型の必要寸法を比較表で確認する

同じL型でも、配置により必要な室内奥行は大きく変わります。

配置 本体奥行(メーカー掲載値) 必要室内奥行の目安(本記事の計算値:背面設備65cm+通路90cm)
壁付けL型 65cm(LIXILノクト壁付L型の掲載値) 約220cm
対面L型 シンク側奥行75cm・97cm(LIXILリシェルのセンターキッチンL型) 約230〜250cm以上

対面はシンク側の奥行が深くなるぶん、同じ部屋なら通路が削られる構造です。

参考:キッチン配置別のプラン寸法(パナソニック)/LIXIL公式(ノクト2026年カタログ)LIXIL公式(リシェル2026年カタログ)(確認日:2026年8月)

4. 採寸ミスを防ぐ測り方と施工必要寸法への直し方

4. 採寸ミスを防ぐ測り方と施工必要寸法への直し方

採寸値をそのまま発注寸法にすると、施主支給では特に手戻りが起きます。

測り方と変換手順を分けて確認しましょう。

関連記事:L型キッチンで後悔する原因と確認リスト

4−1. 壁内寸は床・天板・吊戸棚の高さで複数回測る

既存の壁は直角・垂直とは限りません。

床の近く・天板高さ(85cm前後)・吊戸棚高さの3点で2辺とも測り、最も狭い値を基準にします。

タカラスタンダードの公式チェックシートも「シンク側間口」「コンロ側間口」の2値で採寸する形式です。

伝達時は機器名を付けた2辺寸法と平面図をセットにしてください。

長辺・短辺だけの伝え方では、左右勝手(シンクとコンロの左右配置)を取り違える恐れがあります。

参考:キッチン採寸の公式チェックシート(タカラスタンダード)

4−2. 窓・梁・柱・コンセント・給排水・換気設備を記録する

LIXILの現場調査チェックシートは、壁内寸だけでは見積に足りないことを示しています。

  • 窓額縁の外寸・出窓の奥行
  • 梁・柱・パイプスペース(配管をまとめて通す場所)の位置
  • コンセント・200V回路の有無
  • 給排水の立ち上げ位置(床から配管が出る位置)と換気ダクト(空気を外へ出す管)
  • 搬入経路(エレベーターに天板が載るか)

横引き配管(床と平行に通す管)は引き出しと干渉し、前開き食洗機の後方には配管を通しにくいなど、位置の見落としは商品変更に直結します。

各項目はスマートフォンで写真も残しておくと、見積時の確認が一度で済みます。

参考:LIXILの見積前現場調査チェックシートLIXILの手配前チェックシート

4−3. 冷蔵庫と食器棚は使用時外形まで測る

冷蔵庫は本体幅ではなく、放熱の隙間と扉の開閉軌跡を含めた使用時外形で判断します。

TOTOの採寸ガイドは、キッチンから壁や収納まで80〜120cm以上、キッチン横は90〜100cm程度を目安としています。

対面に収納を置く場合は、空間全体で最小約375cm必要という目安も示されています。

通路として評価する幅は最も突出した設備面から測り、食器棚も引き出しを引いた外形で3−3の最狭幅に反映しましょう。

参考:TOTOのキッチン採寸ガイド突出する設備面を基準にした有効幅(国土交通省掲載資料)

4−4. フィラー・パネル・施工余白を加えて希望寸法へ変換する

実測内寸と同じ間口をそのまま発注する「隙間ゼロ発注」は避けてください。

製造公差(製造上許される寸法の誤差)に加え、壁の不陸(凹凸や傾き)や商品ごとに指定されたクリアランスがあるためです。

優良住宅部品評価基準の2015年版(BLE KS:2015)では対象のシステムキッチンの寸法公差を±2.5mm以内と定めていましたが、2026年8月時点の現行基準は2025年4月施行のBLS KS:2025に改定されており、施工余白は各メーカーの現行施工説明書に指定されたクリアランスに従う必要があります。

TOTOの公式FAQも、カウンター端と壁の間に5mm、三方を壁に囲まれる場合は左右合計10mmの余白を設けるよう案内しています。

余白なしの発注は、本体が入らない・壁を削るなどの重大な手戻りを招きます

必要余白は商品ごとの施工説明書に従い、フィラー(隙間調整材)で吸収する前提で希望寸法を決めましょう。

参考:TOTO公式FAQ:間口とクリアランスの考え方優良住宅部品評価基準(システムキッチン・2015年)優良住宅部品認定基準 キッチンシステム(BLS KS:2025)

5. LIXIL・クリナップ・TOTO・タカラのL型対応サイズを比較

5. LIXIL・クリナップ・TOTO・タカラのL型対応サイズを比較

各社の違いは「コーナーの数え方」ではなく、対応寸法の範囲と調整単位にあります。

以下の寸法はいずれも2026年8月時点の各社公開資料に基づく内容です。

関連記事:L型キッチンのおすすめメーカー比較

5−1. 各社の180×165・A×B表記を同じ図で読み替える

LIXILは「180×165」のcm表記、TOTOは「1,800×1,650」のmm表記です。

クリナップはA(シンク側)×B(コンロ側)×C(奥行)の記号表記、タカラスタンダードは2辺の間口を分けて記入する方式を採ります。

パナソニックの資料も同じA×B×C形式で、いずれもコーナーを含んだ2辺+奥行という同一構造です(1−1の表参照)。

辺の取り違えさえ防げば、表記が違っても各社を横並びで比較できます。

参考:A・B2辺と奥行で表すL型の寸法表記(パナソニック)

5−2. メーカー比較表:対応間口・奥行・高さ・調整単位

公開資料で定型寸法を確認できない項目は、推測せず「個別確認」と記載しています。

メーカー・シリーズ シンク側 コンロ側 奥行 高さ 調整単位 参照元
LIXIL リシェル(壁付L) 180〜270cm 165〜195cm 65cm 80〜90cmの5段階(2.5cm刻み) 15cm刻み LIXIL公式(リシェル2026年カタログ)
LIXIL ノクト(壁付L) プランにより設定 65cm 80・85・90cm 15cm刻みが基本(260cmなど例外あり) LIXIL公式(ノクト2026年カタログ)
クリナップ STEDIA 180〜270cm 165・180cm 60・65cm プラン別に個別確認 15cm刻み クリナップ公式(サイズ解説)
TOTO ザ・クラッソ プランにより設定(現行商品ガイドで確認) 650mm 80・85・90cm 150mmピッチが基本(1mm単位のオーダー対応あり・要個別確認) TOTO公式FAQ(2025年8月仕様)
TOTO ミッテ 1,800〜2,840mm 1,650〜1,940mm 650mm 80・85・90cm 150mmピッチ+片側10mm単位 TOTO公式(ミッテ商品ページ)
タカラスタンダード 2辺採寸のうえ個別確認 個別確認 タカラスタンダード公式(チェックシート)

参考:LIXILの高さ選びのヒントTOTO公式(ザ・クラッソ商品ページ)(確認日:2026年8月)

選べる高さや食洗機の組み合わせはプランごとに異なるため、最終判断は見積書と図面で行いましょう。

5−3. LIXILのL型キッチンはどのサイズを選べる?

LIXILはシリーズにより対応範囲が異なり、2026年仕様のリシェルは壁付L型を180×165cmから270×195cmまで掲載しています。

長い側は180〜270cmの15cm刻み、もう一方は165・180・195cmという構成です。

一方ノクトの壁付L型は奥行65cmでの掲載のため、奥行60cmの可否はメーカー名でなくシリーズ名で確認する必要があります。

参考:LIXILノクトの最新プラン寸法(LIXIL公式カタログ)

5−4. クリナップのL型キッチンのサイズは何cm?

クリナップSTEDIAの強みは、L型で奥行60cmと65cmの両方を設定している点です。

A(シンク側)は180〜270cm、B(コンロ側)は165・180cmから選び、商品シリーズにより対応レイアウトが異なります。

同社が2026年2月に公開した子ども食堂への寄贈資料では、壁付L型270cm×165cm・高さ85cm・奥行65cmのSTEDIAが実際に設置されました。

現行製品で成立している寸法セットなので、見積依頼時の具体例として使えます。

ただし奥行60cmを選ぶ場合の食洗機・シンクの組み合わせは、現行仕様の図面で個別確認が必要です。

参考:クリナップのL型対応サイズクリナップの寄贈リリース(2026年2月)

5−5. TOTOのL型キッチンはどこまで寸法調整できる?

TOTOの基本間口は150mmピッチで、ミッテはさらに片側(シンク側またはコンロ側)を10mm単位で調整できます。

ただし細かい寸法調整はTOTOだけの特徴ではなく、タカラスタンダードのリフィットも1cm刻みのぴったりサイズに対応し、ザ・クラッソには1mm単位のオーダー対応もあります。

対象部材と範囲、最小構成での食洗機可否は、TOTO公式の現行カタログとプラン図面で確認します(参照資料の確認日:2026年8月)。

補足:最小クラスの間口では、プランや時期によって食洗機を設置できない場合があります。

左右勝手や機種でも結果が変わるため、現行仕様の一般論として判断しないでください。

最小構成での食洗機可否は、必ずプラン図面で個別に確かめてください

参考:TOTOミッテのL型寸法と調整範囲オーダー対応・フィットサイズ対応の違い(TOTO公式FAQ)

5−6. タカラスタンダードのL型サイズはどう確認する?

タカラスタンダードは、公式のプランニングチェックシートに自宅の採寸値を記入して確認する方式です。

シンク側・コンロ側の間口や現状のキッチン配置を記入し、写真とともにショールームへ持参するとプラン提案がスムーズに進みます。

事前にシートを埋めておくと、1回の相談で具体的な見積まで進めやすくなります。

参考:タカラスタンダードのキッチンプラン確認項目

6. 人数・間取り別にL型キッチンの希望寸法を決める

6. 人数・間取り別にL型キッチンの希望寸法を決める

ここからは、前章までの寸法知識を自宅の採寸値に当てはめる判定パートです。

使う人数と部屋の実測値が決まれば、候補寸法は自然と絞り込めます。

一人使用・二人使用・配置選び・見積依頼の順に確認していきましょう。

6−1. 一人中心・狭いLDK:1,800×1,650mmを自宅寸法で判定する手順

1,800×1,650mmは、ミッテやリシェルなど一部シリーズで選べる最小クラスの候補です。

判定は「実測内寸−商品指定の施工余白−パネル・フィラー寸法」が呼び寸法以上かどうかで行います。

例えば壁内寸1,850×1,700mmなら各辺に50mmの差があり、候補にはできます。

ただしフィラー・パネル・施工余白の内訳が未確定の段階では、成立は未判定です。

壁の直角や左右勝手、コンロの離隔条件も机上の計算には表れません。

設置可否の最終判断は、メーカー作成図面と現場調査の後に限定してください

参考:コンパクトなL型の公式寸法例(TOTO・ミッテ)

6−2. 夫婦で使うLDK:2,100×1,650mmを検討する例

二人で調理するなら通路120cmを前提に、本体奥行65cm+通路120cm+背面収納65cmで室内奥行約250cmが判定ラインです。

シンク側を1,800mmから2,100mmへ300mm広げると、シンク・食洗機・調理スペースの選択肢が広がる場合があります(対応はシリーズやプランにより異なります。2−4参照)。

一方で通路の体感には個人差があります。

読者投稿の実例では、最狭部965mmを設計者から狭いと説明されたものの、入居後は875mm程度でもよかったという感想もありました。

数値だけで決めず、二人が同時に立つ位置と設備の開放寸法を図面とテープの実寸再現で照合してから判定しましょう。

参考:L型キッチンの標準的なプラン寸法(パナソニック)/通路幅965mmに関する読者投稿(Yahoo!知恵袋)

6−3. 部屋の寸法から壁付け・対面の配置を選ぶ

室内奥行220cm前後で壁付けL型、250cm以上で対面L型という数値は、代表的な構成寸法から算出した目安です(比較表は3−4参照)。

実際はキッチン奥行、収納奥行、冷蔵庫の突出、扉の開閉、必要通路幅を個別に加算して判断してください。

関連記事:L型キッチンのレイアウト実例

6−4. 採寸表と希望寸法を添えてメーカー見積もりを依頼する

見積依頼には、機器名付きの2辺寸法・奥行・高さと、4章の採寸表・写真、希望する設備を添えます。

当店PHショップでは、メーカーシステムを熟知したプランナーがヒアリングのみでメーカープランと見積書を作成でき、TOTO・リクシル・クリナップ・パナソニック・トクラスに対応しています。

ショールームに行く時間がない方も、採寸表を送ることでプラン検討を始めやすくなります

届いた見積書では施工余白の扱いとフィラーの有無を必ず確認し、L型キッチンの無料見積もりを依頼するから相談できます。

施主支給で工事を別手配する場合は、施工責任・保証・不足部材の負担範囲を工事店と事前に取り決めておくことが欠かせません。

商品選びはL型対応のシステムキッチン商品一覧も参考にしてください。

7. L型キッチンのサイズに関するよくある質問

ここでは、L型キッチンのサイズ検討で残りやすい疑問に短く答えます。

詳細は各回答が示す本文の章で確認してください。

7−1. L型キッチンの最小サイズは?

主要シリーズではシンク側1,800×コンロ側1,650mmが最小クラスの一例です。

掲載下限の奥行は650mmが中心で、シリーズにより600mmの設定もあります。

2辺はコーナーを共有するため単純加算せず、食洗機やコンロの制限は2章の条件で確認しましょう。

7−2. キッチンの標準的なサイズは?

L型では奥行65cmが一般的で、2辺は2,100〜2,400×1,650〜1,800mm帯が中心です。

2辺の組み合わせはメーカー・シリーズごとに設定が異なります。

1−2の早見表で区分を確認し、候補シリーズの対応表と突き合わせるのが近道です。

7−3. 通路幅90cm・120cmを確保すれば必ず十分?

90cmは一人作業、120cmは二人使用の設計目安で、いずれも保証値ではありません。

体格や設備の開閉条件で必要幅は変わり、食洗機全開と通行が重なる場面では不足もあり得ます。

設備を開いた状態の最狭幅(3−3)を商品図面の開放寸法と照合して個別に判断してください。

7−4. L型キッチンでサイズ選びに後悔しやすいのはどこ?

冷蔵庫の突出、設備の開閉スペース、施工余白の3点が寸法起因の代表的な後悔です。

いずれも呼び寸法だけを見て判断すると起きます。

使用時外形での採寸(4−3)と余白込みの発注寸法への変換(4−4)で防げます。

7−5. I型キッチンとL型キッチンでサイズの見方はどう違う?

I型は間口1本で表し、L型はコーナーを共有する2辺+奥行で表します。

測定の考え方自体が異なるため、I型の間口感覚でL型の数字を読むと必要スペースを見誤ります。

詳しくは関連記事:I型システムキッチンとは|サイズ・壁付け/対面・費用と選び方・2026補助金まで徹底解説をご覧ください。

7−6. 奥行60cmのL型はどのメーカーでも選べる?

いいえ。クリナップSTEDIAは60・65cm両対応ですが、シリーズにより65cmのみの場合があります。

LIXILノクトの壁付L型はカタログ上65cm掲載です。

奥行60cmを前提にするなら、シリーズ名を指定して対応可否を見積時に確かめましょう。

8. まとめ:呼び寸法ではなく最狭幅と施工余白で判断する

L型キッチンのサイズ選びは、次の順で進めれば手戻りのリスクを減らせます。

  1. 早見表(1−2)で最小・標準・ゆとりの当たりを付ける
  2. 設備を開いた状態の最狭幅(3−3)で通路を検証する
  3. 施工余白を加えた発注寸法(4−4)に変換する
  4. 機器名付きの2辺寸法と採寸表を添えて見積を依頼する(6−4)

必要な余白の値は商品ごとに違うため、発注前に施工説明書で必ず確認してください。

今週末にまず着手すべきは、メジャー1本でできる2辺×3高さの実測です。

関連記事:L型システムキッチンの特徴・費用・選び方【I型と迷う人必見】